子どもに癒やされて元気いっぱい。必要とされている実感が働く喜びに。

—児玉さんがこの保育園で働き始めたきっかけを教えてください。
児玉さん:幼稚園に勤務後、結婚退職して3人の子育てを経験。今は孫が3人います。子育てが終わり、「自分らしくできることで社会の役に立ちたい」と、ハローワークで出会ったのが千田保育園での調理の仕事でした。調理担当として1年4ヵ月働かせていただき、60歳になった時点で調理の仕事は一度退職したのですが、園長先生から洗濯や掃除の仕事でのサポートを依頼されて再就職。その後、保育担当になりました。最初は0歳児を受け持ちましたが、今年から2歳児を担当しています。

—どんな働き方をされていらっしゃるんですか。
児玉さん:月曜から金曜の13時〜18時まで勤務しています。主人が自営業を営んでいるので、午前中はそのサポートをし、午後から保育の仕事をするという働き方です。
—保育担当になった当初は大変でしたか。
児玉さん:保育士として働くのは久しぶりだったので、最初は戸惑いもありました。おもちゃの取り合いになった子ども同士のケンカを仲裁するのも、信頼関係がなかったためにうまくできなかったこともあったと思います。信頼関係が築けた今は、叱ってなだめるのではなく、子どもを納得させてその場をおさめることができています。

—苦労したことはありますか。
児玉さん:子どもたちの名前がなかなか覚えられませんでした。46人の名前を紙に書いて覚えるようにし、何度もチェック。私の名前もようやく覚えてもらえるようになりました。

—保育の仕事における喜びは何ですか。
児玉さん:毎日、子どもの声を聞くだけで癒やされますし、子どもの元気につられて私も元気になります。少々のストレスがあっても、ロッカールームで深呼吸すればスッキリして仕事モードに切り替えられますから。子どもたちのできることが増えていくのを見るのが楽しみで、成長を日々感じられるので、他の仕事にはない喜びがやりがいにつながっています。



—シニアの方も働きやすい職場環境ですか。
児玉さん:良い先生と良い子たちばかりで、お世辞でなくとても良い保育園なので、親としては子どもさんのいるご家庭に心からおすすめしたいですね。働く者としても職場環境に恵まれていることを実感していて、保育園に来るのが毎日楽しみです。こんな私でも使ってもらえて本当に感謝しています。
—若い先生方と一緒に働くうえで心がけていることはありますか。
児玉さん:自分があまり前に出すぎないように、ということを心がけているくらいです。若い先生に対しても年齢はそれほど気にせず、ありのまま自然体で接しているので、何も苦になることはないし、気兼ねもなく仕事ができていると思います。

—同世代の方からの反応は?
児玉さん:「いつも元気だね」と言われます。栄養士の友人たちと年に1度集まるのですが、職場の話をすると「いい保育園じゃね」とか「そこまで働かせてもらえてすごいね」などと羨ましがられることも。少しでも「必要とされている」ということが感じられるのがうれしくて、喜んで働くことができているのだと思います。


—健康に良いことを何かされていますか。
児玉さん:土日は主人や孫たちと自転車で市内をツーリングしています。主人と一緒に自動車運転免許を返納したので、出かけるのも電車やバスなど公共交通機関をフル活用し、歩いたり自転車で移動することも多いので、おかげで病気知らずの毎日を送っています。

—体調管理で気をつけていることはありますか。
児玉さん:朝6時に起床し、夜11時には寝るという生活リズムを崩さないことですね。植物に朝夕の水やりをしたり、メダカやカブトムシなど生き物を育てることも生活リズムの一部になっています。昼寝をせずに夜しっかりと睡眠を取り、ストレス発散のためによく笑うことも大切でしょうね。園長先生もそうなのですが、子どもたちと向き合っていると自然に笑顔になります。こちらが笑顔だと、子どもたちにも安心感を感じてもらえるのではないでしょうか。

—保育の仕事の醍醐味は何ですか。
児玉さん: この年になっても成長できることがこの仕事の醍醐味の一つ。子どもに教えられることも多くあります。「バリバリ働いてるね!」と言われることがありますが、いつまでもイキイキとして見られるよう、これからもがんばっていきたいですね。
